臨床能力を総合的に高める

一通りの診療ができる様に

まずは、基本的な診療を一通り担えるようになることを目標にします。リウマチ・膠原病の診療は学ぶことが多く、できることが増えるほど診療の面白さも深まる領域です。 日大リウマチ膠原病内科には、内科医としての土台を固めながら、リウマチ・膠原病内科医として着実に成長できる環境があります。日々の診療の中で多くの成長機会をつかみながら、まずは「一通りの診療ができる」状態を目指していきましょう。

他領域を繋げる診療科

リウマチ膠原病内科は、関節リウマチや全身性エリテマトーデス(SLE)などに代表される全身性の自己免疫疾患を扱う内科分野です。自己免疫の異常により関節・皮膚・肺・腎・心臓・消化管・神経・眼・耳など体中のあらゆる臓器に病変が生じる可能性があるため、総合的な診療の視点が求められます。一見ばらばらに見える症状も根底で繋がっていることが多く、全身を診る総合診療力に加え、免疫学的機序を踏まえて病態を考察する必要があります。また、扱う疾患の多くは指定難病に該当する慢性疾患であり、患者さんとは長期間にわたり向き合っていく「内科の中の内科」といえる存在です。一方で、膠原病は急激な臓器障害で発症することもあり、間質性肺炎や肺高血圧症など急性期の治療や集中治療管理が必要になるケースもあります。このように慢性期から急性期まで多彩な病態に対応できることも、本領域の特徴と言えるでしょう。

大きな流れ

現在は新しい内科専門医制度に沿って、内科専攻医研修・リウマチ膠原病内科専門研修を並行して行います。まず内科専門医を取得し、その後にリウマチ・膠原病領域の専門医試験にを受験する流れになります。
制度上は少し複雑に見えるかもしれませんが、本質はシンプルです。幅広い内科症例を経験して土台を固め、その上でリウマチ膠原病内科として専門的な研修を積み、その延長線上に、専門医取得があります。

内科専攻医研修

日大内科学系コースとの相性

上述の通り、リウマチ膠原病内科診療を行うには幅広い内科学的な知識が必要になり、多くの診療科で経験したことは決して無駄になることはなく、将来的に役に立つことは間違いなしです。日本大学医学部附属板橋病院内科専攻医プログラムでは自分がどのようなローテーションを行うか自由に決めることができます。(2026年1月現在)。

ローテーションできる内科診療科は、
血液腫瘍内科、リウマチ膠原病内科、呼吸器内科、循環器内科、腎臓高血圧内分泌内科腎臓グループ、腎臓高血圧内分泌内科内分泌グループ、消化器肝臓内科、糖尿病代謝内科、神経内科、総合内科
の合計10個となります。

下にお示しするのはあくまで、参考例です。

短期間で様々な内科を経験するパターン

まず自分の入局する診療科で働き、その後すべての内科を短期間ローテーションして多くの症例を経験するパターン。最近はこのようなローテーションをとる人も増えてきました。

じっくり2年間かけて内科を経験するパターン

そして、こちらは二年間かけてじっくり色々な診療科を回って、自分の能力を最大限に高めるローテーションの方法です。将来的に総合内科的な働き方をしたい人にはこの方法を選択する場合も多いです。


あくまでこれらは参考例であり、ローテーションについては柔軟に対応が可能です。
このようなローテーションがしたいという希望があればそれを実践するもよし、また、どのように回ったら良いのかの相談については、いつでも募集中です。

リウマチ膠原病専門研修

内科専門医研修と平行して、リウマチ膠原病内科プログラムも行っていきます。
リウマチ膠原病内科を研修する期間は、他科ローテーションの有無や希望する研修設計によって変わりますが、数か月しっかり当科で診療に携わることで、診断・治療・経過フォローまでの一連の流れが徐々に整理され、実践のイメージがつかめるようになっていきます。
リウマチ膠原病内科で扱う症例は、一般的な内科診療の現場では必ずしも頻繁に経験できるものばかりではありません。また、循環器内科のカテーテル検査や消化器内科の内視鏡のように、特殊な手技がある領域ではないのですが、教科書を読むだけで診療が完結するわけではなく、実際の症例を通じて理解が深まっていきます。 多くの症例を経験しながら、典型例と非典型例の違いは何か、何を優先して評価・治療すべきか、そうした臨床の勘所を身につけていくことが、必要となってきます。


経験症例について

全身性エリテマトーデス
シェーグレン病
混合性結合組織病
関節リウマチ
リウマチ性多発筋痛症
抗ARS抗体症候群
皮膚筋炎
ANCA関連血管炎
 顕微鏡的多発血管炎
 多発血管炎性肉芽腫症
 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
高安動脈炎
巨細胞性動脈炎
IgG4関連疾患
再発性多発軟骨炎
成人発症Still病   
            etc...


これらは1年に経験する疾患の例です。ここ約1年の間に”新規発症”で入院となり我々が診療した疾患は上記であり、さらに各疾患複数例存在しています。また、疾患ごとに様々な合併症や臓器障害をきたしている事から、1年間で非常に多くの経験を経験できます。
もちろん、診療は当然指導医とグループを組み、個人で重要な決定を行うことはせず、チーム、そして医局員全員で情報を共有し議論し、治療方針を決定していきます。

地域から多くの患者さんが紹介されてくる

何故、これだけ多くの症例を経験できるのか。
日本大学医学部附属板橋病院はその名前の通り板橋区に存在しています。板橋区の患者さんだけではなく、その近隣区(練馬区・豊島区)などからも多く通院されています。また、埼玉県の南部の医療機関からも日々紹介があり、当院でカバーしている地域は非常に広大であり、患者さんの数は多くなっています。

関節エコーについて

近年、リウマチ膠原病内科領域では関節リウマチを始めた関節炎診療において超音波はなくてはならない存在となっています。診断だけでなく、治療効果判定まで幅広い場面でエコーは活躍の機会があります。
当医局の若手医師は積極的に外部の勉強会などに参加し、技術を身につけています。今後、さらに若手の先生に関節エコーのレクチャーなど行っていく予定です。(画像は練習中の様子。)

1日の流れの例

09:00 チームで情報共有
9時に病棟に集合して情報の整理を行います。
バイタル所見や血液検査を確認し、本日の予定を決めます。


09:30 病棟回診
患者さんの話を聞き、診察をしていきます。
その人の生活を考え、病気の事だけじゃなくて、
仕事や趣味、家族のことなど、お話するこもあります。

10:30 処置など
中心静脈カテーテル挿入、腰椎穿刺、胸腔穿刺、などなど。
内科で一般的に行う処置を行う機会は多いです


11:30 カンファレンス準備
入院後の経過、検査結果等、必要な情報を纏めていきます。

12:10 昼食
健康のために忙しくても食事をしっかりとりましょう。
病院食堂、コンビニ、キッチンカーなど、内容は様々。


13:15 教授上申
1週間に1回、教授を含めたカンファレンスが開催されます。
診断の見直し、治療方針など医局全体で決めていきます。

15:00 患者さんへの病状説明
治療方針が決まったら患者さんへお話をします。
リウマチ膠原病の診断と治療は患者さんの人生に深く関わります。
医師としての真価が問われる時間です。


16:00 病棟回診
夕方患者さんの状態を確認しにいきます。
夜から明日に向けて不備が無いよう、最終チェックしていきます。


17:00 医局会
週に1回、医局で情報共有をします。
何か困ったことがあったらここで相談することもできます。


17:30 解散
ここから先の過ごし方は個人に委ねられます。
勉強や研究をする人、ご飯を食べに行く人、趣味をする人、
家族と過ごす人、など、自分の時間を大切にしています。